インプラント

インプラントとは

無くなった歯の代わりに顎に植える人工歯根をインプラントと言います。
ひとくちにインプラントといっても材料は千差万別です。箸にも棒にもかからない
ものから一度植えれば20年30年と機能するものまであります。
入れ歯を入れたく無い人には大きな福音だと思いますが
問題点もないわけではありません。

わたしはインプラントを信用していませんでした。
というのは所詮生体には異物でしかないからです。しかし、ここ十数年材料が改良され
口腔内で長期間機能するオッセオインテグレートインプラントというものが出てきた
のです。異物でありながら生体親和性の高いチタンやアパタイトを使い、殆ど生体に
異物防御の反応を起こさせることなく機能する精度の高いインプラントができたのです。
病理学的にはオッセオインテグレートインプラントと言えども異物には違いなく
自家移植歯がほとんど普通に生えた歯と同様に感染を防げるのに比べるとやはり感染
には弱く、管理が難しいという所はあるものの、移植する歯が無い場合には当然、
選択できる治療法になるだけの信頼性がでてきているというのが現状です。
フィクスチャー埋入時骨内にインプラントを植立した状態
アバットメントSTD接合時インプラントにアバットメントSTDを接合した状態

インプラント対自家移植

  
感染に対してはインプラントは上皮付着によるバリアーが無いので負け
価格は 材料費、器材費がかかるのでインプラントの負け
誰でもできる普遍性は歯が無くてもできるインプラントの勝ち
手術の容易さは システマティックにできているインプラントが簡単で勝ち
噛みごこちは歯根膜を獲得できる自家移植の勝ち

ということで、若干インプラントの負け、ですがインプラントの方が多く行われて
いるのはなぜなんでしょう。簡単だからかな?なんとなくカッコいいからかな?

わたしは他家移植という不完全な移植をかつて行っていたので他家移植した患者さん
のフォローにどうしてもインプラントが必要になったので今はインプラントを移植の
第二選択にしています。

今はインプラントが良くなったので考えなければいけない事が出来てしまいました。
インプラントが保ち過ぎるようになってしまったのです。
保ち過ぎ、結構な事じゃないかとばかり言っていられないのです。
インプラントの欠点で感染に弱いと上で書きましたが常に良好なプラークコントロールを
維持していくのは大変な事です。しかし65才でインプラント入れた人が80になった
時に果たしてちゃんと磨けるのか?甚だ疑問です。不潔な口の中のインプラントは
非常に惨めで患者さんにとっても、つらい物になってしまうからです。
わたしはインプラントは特殊な条件でもない限りは50才台以下の人にしか行いません。
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